京の路地から From Kyoto with Love

Why don't you visit Kyoto to meet something new? 京都は私の空気、水のようなもの。新しい京都、古い京都。その中で、日々綴った、現代の枕草子。

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Location: 京都市, 京都府, Japan

悪戯な好奇心の猿一匹、飼っています。Keeping a curious monkey in my mind.

Nov 29, 2011

中国語・中国人・中国料理1 京都一の麻婆豆腐は?

京都で麻婆豆腐(má pó dòu fu)のおいしいお店を探す。

 ネットで検索して、おいしそうなお店を訪ねてみる。京都で一番の麻婆豆腐はどこにあるでしょうか?

 最初に行ったのは京大に近い「華祥(huá xiáng)」(075-723-5185)というお店です。本格四川料理と謳っているので期待。百万遍から東大路を北に行って、御影通りの北東にあります。一階はカウンターで、いつも満員です。京大関係者ばかりみたい。麻婆丼を注文(750円)。一口食べて辛い。しかし、唐辛子が勝った辛さで、中身は豆腐がほとんど。汗をかくほどではない。当たり前か?日本人としてはもう少し肉が入ってもいいんじゃないか、と疑問。唐辛子で食べる豆腐のお料理、という感じです。本格四川とは言えない。けど日本人向けの麻婆豆腐ってそれくらいでいいのかもね。
http://www.kasyou.jp/date.html

 二軒目はチェーン店です。「龍門( lóng mén)」(075-752-8181)本店は三条京阪を東へ5分間くらい歩いた北側にあります。店内はリトル中国。まるで中国の食堂に入ったようです。麻婆豆腐800円、ご飯が250円です。いつか中国の陳麻婆豆腐店の様子をテレビで見て知った食べ方通り、ご飯に載せて食べる。辣い!これは多分本物。やっとの思いで全食するが、自分は麻婆豆腐を好きなのではないと実感した。汗ばむ辛さです。店員さん(中国人)に山椒 (花椒huā jiāo)はどこで手に入れていますか?と訊いてみる。質問にちょっと面食らったよう。でも気をとりなおして答えてくれました。「日本では手に入らないので、中国から取り寄せている」とのこと。山椒の辛味は、舌を麻痺させる感覚で、好きな人には絶佳、日本の山椒では本場の味は出せない。このお店は正しい麻婆豆腐を提供しています。店員さんに「味はどうでしたか?」と聞かれたので「很好吃 hěn hǎo chī」と答えるとうれしそうな顔。中国の人は素朴です。
http://r.tabelog.com/kyoto/A2603/A260301/26002261/
「龍門」は他に6軒の支店があります。
 百万遍店(075-752-8181)
 大宮店 (075-752-8181)
 岡崎店 (075-752-8181)
 四条店( 075-752-8181)
 金閣寺店(075-752-8181)
 太秦店 (075-861-6118)
 

 麻婆豆腐の「麻 má」は舌が痺れる感覚で、唐辛子の辛さとは別のものです。中国では局所麻酔に利用したこともあるようです。山椒(花椒)は中薬(漢方薬)としてはよく知られています。お腹が冷えて痛い場合や下痢、また寄生虫などに効果があるようです。
http://www.yakuzenjoho.net/chuyaku/kasho.html

 次は西院(西大路四条)のお店。蘭桂坊(ランカイファンとフリガナ、でも中国語ではlán guì fāng)という美しいお名前のお店です。創作中華料理という看板です。初めての人には道が難しいかも。麻婆豆腐は肉はちゃんと入っていますが、肉に下味がつけてあるのか微妙に甘い。時間とともに辛さが口に広がりますが、四川の味ではないようです。お店のサービスは満点。そこまでしてくれなくても、というくらいです。ただ店内結構広くて、一人で行ったのですが、広いお席へと四人掛けを勧めてくれたのはうれしかった。大阪あたりだと、もともと2人掛けばかりだったり、荷物の置き場に困るお店が多くて落ち着けないことが多いのですが、その点京都のお店は落ち漬けることが多いです。中国人でもおいしいというお店、とかで行ったのですが、四川風の味でないので本格麻婆豆腐を求める人には頼りない味だと思います。このお店気になったのはお値段です。麻婆豆腐には小サイズがあって540円、それとご飯を頼んで会計が990円でした。頼んだ冷たいお茶に課金されていたのでしょうか?
 道順は西大路四条から西大路通りを下って、高辻通りを東におれて行くとライフを過ぎて右手にあります。四条通りから御前通りを下った場合はやはり高辻通りを西へ曲がります。帰りには西大路通りにあるVillageVangardでも冷やかしてはいかがでしょうか?
http://www.rankaifon.com/rankaifon/index.html

 門前払いされたお店。今出川大宮に近い「美齢 (メイリン)」(075-441-7597)というお店があります。市バスの今出川大宮で下車して黒門通りという車の入れない細い路地を下って右にある小さなお店です。小さなお店なのに予約がないと入れてもらえません。予約というほどのお店には見えず、ネットではそんなことは書いていなかったのに、職場から電車とバスを乗り継いで行ったのに残念。西陣は一般に祇園に比べて斜陽化が激しく、人が集まらない地域になっています。以前にもあるカフェを訪れた際、お店は開いているのに、今パン作りの修業中ですからと入店を断られたことがありました。Hospitalityのない町になってしまっているようです。そんなことがあったら二度と行きたくなくなりますよね。
 因みにこのお店はあの「食べログ」に取り上げられています。というわけで人気が出たために武士の商法に走ったものと思われて気分が悪くなってしまった。
 
 「美齢」さんと違って誰でも入れる大衆中華料理屋さんを一軒。何となく学生さん向けの「マルシン飯店」(075-561-4825 )。東山三条を下がった西側にあります。見るからに大衆食堂で、懐具合を考えずに入れます。麻婆豆腐丼があります。650円。給料日前でも大丈夫。お味は、基本が甘辛い!日本の丼ものの味で、一応スパイスも効かせてあるようですが、「辛い」とは感じません。「華祥」さんと違ってお肉は探さなくても入っています。お店を出てから、微妙に舌先に痺れを感じるくらいで、汗をかく味ではなく、四川の味とはほど遠い。

 よくグルメ系ブログなどで、どこかの麻婆豆腐を評して「あまり辛くなくておいしかった」とか書いてあるのを見かけますが、麻婆豆腐はひたすら辛いのが本物で、辛くないのは麻婆豆腐ではありません。が、「麻婆豆腐のようなもの」であればいいのでしたらそれでいいと思います。
 
 中国魚菜館「天」(075-344-7375)。お店の名前は天です。四条烏丸を下って烏丸高辻を西に入った北側にあります。立派なお店で、内装も中国。ゆったりしています。中国人の服務員が日本語でていねいに接待してくれます。中国風のサービスで水は出ません。麻婆豆腐(800円)は鉄製の容器でサービスされて熱々です。辛い。これは本物っぽい。美味しくて辛い。唐辛子も胡椒もよく効いています。汗をかく味で、麻婆豆腐ファンにお勧めのお店です。ご飯なしでは食べられません。「あまり辛くなくておいしい」麻婆豆腐を美味しいと言っている本物を知らない人には勧められません。本当の中国の味ですが、メニューを見ると、「中華丼」や「天津飯」などの日本の中華メニューも置いています。北京ダックを一羽売りしています。よくインチキ中華料理屋で出される皮だけの偽北京ダックしか知らない人には試してみるといいかも知れません。中国では北京ダックを頼めば、ちゃんと肉のあるものが食べられるし、スープにもしてくれます。大抵一人前は一人では食べ切れません。そもそも一人で食べに行くものではないようです。
http://www.chinese-ten.com/lunch.html

 日本の中華料理店の「王将」が中国の大連に店を出して、日本国内と同じメニューを提供したものの失敗したことがテレビで報じられたとき、王将の関係者が「おいしいものはどこでも受け入れられるはずだから」と引き続き現地での営業を続ける旨の発言をしていたのにあきれました。「王将」はおいしくないんですよ。安いから売れているだけだ、ということがわかっていないのに驚きました。餃子ひとつ比べても、王将のは、中国人に言わせれば餃子ではないということです。まず自分を知らなければ、相手を知ることはできません。

 北白川の「駱駝」という四川料理店。京都造形芸術大学のすぐ近くです。麻婆豆腐は1360円。ご飯と頼んで、ご飯にかけて食べる。これが辛い。というか、山椒の辛さで、唐辛子の「辣」ではなくて、山椒の「麻」です。食べながら気を失いそうになる辛さ。唐辛子で誤魔化した日本式の辛さではなくて、本当の四川山椒の辛さ。口の中が激しく麻痺します。水を飲んでも、その冷感がわからない。「天」と違って最初にポットで中国茶がサービスされています。ご飯はおかわりできます。1/3くらい食べたところで、真剣にGiveUpかと思った。でも、気を取り直して頑張った。本物でした。多分京都一です。日本全国でもこれほどの麻婆豆腐は少ないのではないかと思わせるほど、妥協のない味です。日本人のお客に好かれるように、といった配慮はそのかけらもない厳しさです。
 日本の中華料理店は、日本人に合わせて、日本人好みのメニューを提供しています。当たり前ですよね。日本人に食べてもらえなければお店は潰れるわけですから。だから中国人に言わせれば、これは中華料理ではない、ということになる。そこで中華料理ではラーメンが好き、とか炒飯が好き、とか言うのですが、その実、誰も本当のラーメンの味も、炒飯の味も知らないということになります。中でも麻婆豆腐ほど本物との差が大きいものはないような気がする。本物を知らないで「麻婆豆腐が好き」と言っている人たちに、駱駝の麻婆豆腐を食べさせてやりたい。でも気の弱い奴はやめたほうがいい。どこかの麻婆豆腐を食べて「あまり辛くなくておいしい」なんて言ってるお姫さまは、永遠に本物の味を知らない方がいいということです。
 因みにお店の名前「駱駝」の由来は、店主が自分の顔が駱駝顔だから、と言ったということですが、さて。
 ところで麻婆豆腐の美味しさを決める重要なアイテムはまず山椒ですが、もう一つ見逃せないのは豆腐です。駱駝さんでは銀閣寺の清水豆腐店のものを使用しているそうです。麻婆豆腐では豆腐が煮崩れていてはならないという不文律があります。駱駝の豆腐はちゃんと角が立っていて決して煮崩れていません。料理の腕前もさることながら、豆腐自体にも差があるのでしょう。
http://pigly.fc2web.com/umaimon/rakuda/1.htm

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