京の路地から From Kyoto with Love

Why don't you visit Kyoto to meet something new? 京都は私の空気、水のようなもの。新しい京都、古い京都。その中で、日々綴った、現代の枕草子。

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Location: 京都市, 京都府, Japan

悪戯な好奇心の猿一匹、飼っています。Keeping a curious monkey in my mind.

Sep 26, 2011

雲南省の旅 携帯、トイレ事情など

 雲南は山岳地帯です。雲南省は日本より広いですが、人口は半分以下です。雲南の旅は富士山の標高を超える高山の旅で、とても厳しい。お手軽に雲南を旅するなら、昆明、大理、麗江などを観光するのがいいかも知れません。ただし、旅行会社がセットアップした物見遊山と買い物だけに飽きたらない本当の旅好きには、やはりもっと深く踏み込むべきです。厳しい行程です。

 雲南の旅で驚いたことがあります。そのひとつはどんな高地に行っても、中国の携帯電話は圏外にならないことです。私が日本から持参したソフトバンクは、結局どこでも圏外で使い物になりませんでした。日本の携帯は全くダメです。次に驚いたことは、雲南の山岳道路は至る所工事をしています。修復、拡張、渡橋と、政府が僻地の道を整備しています。その工事現場に必ず女性の労働者がいたことです。日本でなら、工事現場には男たちがいて、妻子は家で待っているというのがあたりまえです。中国では女も高山の道路工事に従事しており、家族で働いている場合も普通です。幼い子供たちが工事現場横の瓦礫で遊んでいたりします。帰国して友人の中国人に訊いてみたところ、中国ではそんな風に女が工事に従事するのは普通で、そんな職場で出会って結婚することもよくあることなのだそうです。もう一つ、雲南のシャングリラは山岳地帯で、日本流に言えば寒村ばかりです。そんな寒村の旅館でもテレビは市街地のホテル同様、50チャンネルもの放送曲を受信することができます。中国語の番組が多いのですが、英語や他の言語の放送もあります。昆明あたりなら、NHKのBS1やEテレを観ることができます。中国語放送の場合、漢字で中国語のテロップが流れるので勉強になるし、ある程度理解できます。携帯電話とテレビに関する限り状況は日本よりもはるかに進んでいます。

 旅程中山岳の村で食事タイムになります。そのトイレの汚いこと。一軒一軒の家にトイレがるとは限りません。食堂のトイレも共同だったりします。ちょっとした小屋掛けに入ると、板に穴が穿ってあって、三人くらい並んで用を足せるようになっていたりしますが、仕切りはありません。穴を覗くと下にはしっかり溜まっていて、臭いこと。まあ、日本人のお嬢様だと、出るものも引っ込んでしまうのではないでしょうか?

 ここで中国の少数民族のプライドを守るため、でもありませんが、ひとつ書き足しておきます。そのトイレですが、実は、四国の山中にある私の父の実家のトイレとそっくりだったことです。今では廃屋になっていますが、山中の一軒家で、そのトイレが臭くて汚くて暗いのが、子供心にとても耐え難かった。さらに言えば、トイレに関しては、海辺の母の実家のそれも、大差ないものでした。中国の奥地は、まだそのレベルの生活をしているということなのでしょう。だからトイレの問題は、中国の問題ではなくて、私達の国も含めた生活の歴史の問題なのです。今なら、そのトイレを体験できますよ。

 雲南観光の粋である梅里雪山(日本語でばいりせつざん、中国語だとmeilishueshan)を見渡せる徳欽(ディーチン)はさすがに観光地で、旅館のトイレは簡易水洗になっています。今回の旅でフェニックスツアーという悪徳旅行代理店に騙されて宿泊した旅館では、水圧が弱く、流れる水が少なく配管が細いので、簡単に詰まってしまいました。ロールペーパーもポケットティッシュのように小さくて、女性ならアッという間になくなってしまうことでしょう。香格里拉に行かれるなら、というか、中国に行くなら、ロールペーパーの芯を抜いてギュッと圧縮してビニール袋に詰めたものを一本持参することをお勧めします。それと、冬季だと零下20℃まで低下するという寒冷地ですから、夏でも防寒具は必須です。私が泊められた旅館は暖房がなくて、夜間の寒さに布団(薄い!)2枚と毛布2枚を掛けてもまだ寒くて結局眠れない夜を明かしました。それなのに風呂もないので、温まる手段がなかったのがキツかった。帰国後代理店の担当者の内山路子に電話で抗議したのですが、予定していたよりランクが上の景色もいい旅館に変更しました、としらじらしい言い訳をするばかりです。旅行代理店はこうやって、勝手にコースを変えたり、旅館を変えたりして自分たちの小遣い稼ぎをしているのだということを、思い知らされました。罰金があまりに安いことと、日本人はあまりそういうことで争わないのをいいことに、奴らは汚い商売をしています。裁判は必要ありません。その旨書いた文書を送りつけるだけの手続きですから、甘やかせないで是非取り返せるものは取り返すのが、今後のためだと思います。

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