京の路地から From Kyoto with Love

Why don't you visit Kyoto to meet something new? 京都は私の空気、水のようなもの。新しい京都、古い京都。その中で、日々綴った、現代の枕草子。

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Location: 京都市, 京都府, Japan

悪戯な好奇心の猿一匹、飼っています。Keeping a curious monkey in my mind.

May 15, 2012

女性ホルモンのはたらき

 女性ホルモンは、女を女にするホルモンです。これは常識。
その材料はコレステロールです。過剰なダイエットなどでコレステロール摂取を制限すると、女性ホルモンの産生に異常をきたすことがあり、女性らしさを失う原因になります。

 最近20代の中国人女性が外来にみえました。主訴は月経停止です。妊娠はしていなかったので、ホルモン異常と考えました。訊いてみると、日本のおかずはあっさりして脂の少ないものが多い、ということでした。肉を買っても脂身が少なくて、お総菜屋さんもメニューが少ないとのご意見です。一般に中国の食事は炒めものなどが多く、日本の食事に比べて脂肪の摂取が多いようです。その中国から日本にきて、食生活がかわると、月経が止まるのもうなずけます。
 できるだけ自分で料理して、自国にいたときに近い食事をするようアドバイスして帰しました。2週間後、再度外来にみえたとき、月経がきましたということだったので、一件落着でした。中国の女性は普段から日本人より脂肪を多く摂りますが、街で見る限り決して肥満が多いわけではなく、何よりも、衣服を脱いだときのプロポーションはみごとに女性的です。これも女性ホルモンの作用です。

女性ホルモンの作用です。
乳腺細胞の増殖促進 → おっぱいを大きくします
卵巣排卵制御 → 月経の周期を正常化します
インスリン作用 → 血糖の上昇をおさえます
女性化 → 女性らしい心と体をつくります
皮膚薄化 → ヒアルロン酸など口から摂っても消化されるとヒアルロン酸にはなりません。
LDLの減少とVLDL・HDLの増加による動脈硬化抑制 → 心筋梗塞を予防しています

 脂肪を抑制すると、より安価で質の悪い炭水化物に頼りがちになり、炭水化物は脂肪に比べて消化が速く、お腹が空くので、かえって過食の原因になります。アメリカなどで、100kgクラスの肥満が多いのは、貧しいためにタンパク質や質のいい脂肪など、お金のかかる食品が買えないために、手っ取り早く価格の安い炭水化物の摂取に傾くのが原因です。携帯などにお金がかかるので、こんな大事なことに、意識がまわらないのは、すでに貧困な食生活を送り始めている証拠ですよ。

 しっかり栄養を摂って、男がくらくらするくらい、精神も肉体も女にならないとね。

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