京の路地から From Kyoto with Love

Why don't you visit Kyoto to meet something new? 京都は私の空気、水のようなもの。新しい京都、古い京都。その中で、日々綴った、現代の枕草子。

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Location: 京都市, 京都府, Japan

悪戯な好奇心の猿一匹、飼っています。Keeping a curious monkey in my mind.

Dec 11, 2008

雑誌を拾い読み

 TRANSIT 発刊第3号より

「河口にあるマラジョー島は、形態として川中島になるらしいが、大きさは九州より上まわる。だからその川中島には筑後川より大きな河が流れてい る。河に対する日本的な考え方を変えなければここを旅することはできない。河口の街、ベレンから飛行機、船を駆使して奥アマゾンに向かったが、トバ口のベ レンの市場で、この河の実力の一環に早くも触れてしまった。
 でっかいナマズが荷揚げされていたのだ。フィリョッチョという。長さ2.5m。重さ200kg。それが30匹ぐらいだった。荷運びの人は長い 人生、こういうでっかくて重い魚を頭にのせていたらしく、足が「く」の字形に曲がってしまっていた。こんなのがどかどか運び込まれる市場はまたスケールの 格がが違っていて、市場の人々はサンバのリズムでみんな踊っている。魚を盗んだ犬に斧が投げられ、捕まえたばかりの威勢のいい巨大な泥蟹が集団で逃げ出し ている。叫び声がするところは痴話喧嘩で、包丁をもった女に男が追いまわされている。日常風景が基本的にけたたましい。」(椎名誠「地球の河」ブラジル・ アマゾン河:TRANSIT、p11)

 私たちは世界を知りません。私たちは、また、自分自身を知りません。私たちの知識や判断は、自分の狭い経験、親や身近の人たちとの会話、テレビ や新聞といったマスコミに頼って成り立っています。ものを知ったように思っています。そのマスコミは、実は大きな力で、操作されていたとしたら。そうやっ て、あれらの悲劇が世界に起こったのではなかったでしょうか。

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