京の路地から From Kyoto with Love

Why don't you visit Kyoto to meet something new? 京都は私の空気、水のようなもの。新しい京都、古い京都。その中で、日々綴った、現代の枕草子。

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Location: 京都市, 京都府, Japan

悪戯な好奇心の猿一匹、飼っています。Keeping a curious monkey in my mind.

Feb 22, 2011

日本人はグルメか?

 おいしいものを食べたいときに、私たちはどうするか? 人に尋ねておいしいと言われたものを食べるか、テレビのグルメ番組を信じて行ってみるか、雑誌の 特集に頼ってみるか? いずれにしても、基本になる味覚ができていなければ、おいしいと人の言ったものを、それがおしいいのだと思って食べて、おいしいと 言って終わる、そんなことで終わっていないか。
 
 最近ある本を読んで、鋭い指摘に身震いしました。その部分をそのまま引用します。

 「「永利」(池袋にある中華料理店です)には日本人も足繁く通ってくるが、注文の仕方は中国人と全くちがうという。日本人は点心から決めるんで す。たとえば小籠包、焼き餃子、春巻。注文も似ていて、豆苗炒め、海老のチリソース、麻婆豆腐、青椒肉糸、酢豚、最後は炒飯。どこでも食べられる料理をわ ざわざ頼まれると、ちょっと変な感じ。もっと挑戦した方が楽しいと思うんだけど」
                          (平松洋子 「サンドウィッチは銀座で」文芸春秋 p67)
http://www.toshimaku-town.com/mypage/ts026628/
http://ameblo.jp/jiangsi/entry-10198504223.html

 今何が旬で、この土地でおいしいものは何か、という勘が利かないとグルメにはなれませんよね。その辺の食堂でチンして出てくるカキフライを食べ ていたら、カキのおいしさは永遠にわかりません。彼女と一緒に、子供を連れて、そんな食生活をする男に魅力ありますか?
 行列ができるからとか、一流料理店のシェフが独立して開店したからとか、雑誌で紹介されて評判らしいからとか・・・、お寒い限りです。

 食だけではありません。旅行だって、たいてい旅行代理店のおすすめコースを回ってくるだけではありませんか?戦後に観光用に作り直した妻籠宿を 見て「歴史」を感じて感動してたりして馬鹿みたい。金を使って観光開発したものを見せられて、案内されるがまま、旅行会社にリベートを払っている土産物店 で買い物をして、それが旅行と言えるのかと思ってしまう。

 かつてウィーンを旅行したときに、プチポアンを買ったことがありました。添乗員が案内したお勧めの店の商品があまりひどいので、個人的にその添 乗員に掛け合って、本当にいいものを売っている店に案内させると、実際、さっきの店の商品は何だったんだというくらい違っていて、驚いたものです。お店か らリベートを取って、偽物紛いの怪しい商品を売りつけるのがJTBのやり方です。スペインで闘牛を見たときも、添乗員は、今日のショーは有名な闘牛士が出 るので混雑して、席が取りにくいと言って、高い料金を請求してきます。そこで泊まったホテルに交渉すると、簡単に予約できて、席はガラガラでした。旅行会 社にとってツアーのお客は、金を搾り取るカモにすぎないのです。

 先に書きましたが、夏に天草、島原へ行ってきました。「島原の乱」の舞台になった原城跡は、真実何もないところです。何もない。休憩所も土産物 店もありません。近所には喫茶店の一軒すらありません。過酷な税のとりたてに抗して、籠城した37000人の農民が虐殺された後、死者を弔うことを幕府が 禁止したため、腐乱する死骸に取り付くハエの群れが、廃城の上空に黒雲のようだったと言われています。地獄はこの世にあります。そこに立って、自分が何を 考えるのかを試してみるのも、旅行のひとつのあり方だと私は思っています。

 自分の味覚、自分の目を大切にしないと、他人の味覚、他人の目でものを考えさせられる結果になって、結局彼らの金蔓人生で終わってしまいます。 ニュースステーションの古館というコメンテーターがある番組で、「日本の自然は世界一」とか発言していたのを聞いて、あきれたことがあります。自然はどこ も美しい。世界のどこにも、比較にならない自然の美しさが存在します。それらすべての美しさを、そのままに認めて妙な国粋主義を振りかざさないのが、真の 国際人です。日本はいい、中国はダメ、アメリカにはニコペコというのが、残念ながら日本の政治、マスコミの実情です。エジプトやリビアの政変を見ている と、何故日本で、アメリカを追い出して、沖縄を救う運動が起きないのかと、寂しい思いがします。

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