緊急手術
通院している妊婦さんが、1週間で2kgも体重が増えて、急に血圧が上がり、胎児の成長が止まって、検査してみると胎児の状態も不良で、今日ついに、緊 急帝王切開になりました。妊娠高血圧症候群です。昔は妊娠中毒症と言いました。この妊婦さんにとって、3人目のお子さんで、1人目は赤ちゃんは小さかった けど、普通のお産でしたが、お2人目のお子さんが、やはり妊娠高血圧の急性増悪で、妊娠33週6日で902g!の赤ちゃんを、緊急帝王切開で分娩されまし た。お2人とも女児で、元気に育っています。3人目は経膣で産んでもらうつもりでいたのですが、妊娠36週から血圧が上がり始めて、今日、妊娠37週でつ いに、放置できない状態になってしまって、というわけです。2127g、生下時の状態は良好で、ご夫婦にとって待望の可愛い男児でした!男の子好きの胃私 から見ると、本当可愛いかった。
http://www.ikujizubari.com/trouble/ninsintyu-doku.html
ところで、緊急帝王切開手術の点数は、17800点です。手術代が、178000円、というわけです。0の数にご注意。ところが、今日この手術 に、どれだけのスタッフが関与したかと言えば、産科医3名、麻酔科医3名、小児科医3名、助産師1名、手術室看護師3名です。患者さんにとっては、とても 頼もしい陣容です。一人の救急患者さんに、病院をあげて、取り組んでいる、という感じがしませんか? 医師不足といいいながら、結構医師はいるものだと、 言っていい。開業医さんだったら、看護師さん以外は、よくても産科医が2名と、麻酔科医が1名でしょうか? 実際は予算の都合で、麻酔は産科医が兼ねるこ とが多いです。産科医も一人、ということだってよくあります。上の診療点数は、どちらで手術を受けても同じです。患者さんは同じ金額を請求されるのです。 開業医って儲かりますね。
奈良の個人病院で、医師が初めての肝臓の手術をして、患者が失血で死亡した事件がありました。それも良性の血管種を、癌と偽ってやったと言うか ら呆れます。ところが、驚いたことに、怖いのは個人の病院だけではありません。今日の新聞には、東京医科大で、生体肝移植をした患者が、病院が術後の初歩 的な検査を怠ったために、敗血症に陥って亡くなっています。同病院では、同手術が過去52例あって、そのうち何と20例!が、術後1年以内に死んでいると いうではありませんか。肝臓の手術は、癌の手術も、移植の手術も、とてつもなく高い診療報酬を受け取ることができます。「手術は金になる」という考え方 で、患者を診ないで欲しいと、真剣に思います。
http://www.asahi.com/national/update/0209/OSK201002080138.html
http://www.asahi.com/health/news/TKY201002120244.html
先に書いた通り、今日の手術に参与した医師は、産科、麻酔科、小児科合わせて9名です。肝臓の手術に比し、極めて低い診療点数を見ても、決して 「金になる」手術ではありません。保険診療ですから、実際患者さんがお支払いになるのはその1/3です。そんな、金にならない診療を、こつこつと、毎日続 けている医師もいることを、わかっていただきたい。医者といえば金持ちで、外車を乗り回していると思われがちですが、そうでない医者もいるのです。
http://
ところで、緊急帝王切開手術の点数は、17800点です。手術代が、178000円、というわけです。0の数にご注意。ところが、今日この手術 に、どれだけのスタッフが関与したかと言えば、産科医3名、麻酔科医3名、小児科医3名、助産師1名、手術室看護師3名です。患者さんにとっては、とても 頼もしい陣容です。一人の救急患者さんに、病院をあげて、取り組んでいる、という感じがしませんか? 医師不足といいいながら、結構医師はいるものだと、 言っていい。開業医さんだったら、看護師さん以外は、よくても産科医が2名と、麻酔科医が1名でしょうか? 実際は予算の都合で、麻酔は産科医が兼ねるこ とが多いです。産科医も一人、ということだってよくあります。上の診療点数は、どちらで手術を受けても同じです。患者さんは同じ金額を請求されるのです。 開業医って儲かりますね。
奈良の個人病院で、医師が初めての肝臓の手術をして、患者が失血で死亡した事件がありました。それも良性の血管種を、癌と偽ってやったと言うか ら呆れます。ところが、驚いたことに、怖いのは個人の病院だけではありません。今日の新聞には、東京医科大で、生体肝移植をした患者が、病院が術後の初歩 的な検査を怠ったために、敗血症に陥って亡くなっています。同病院では、同手術が過去52例あって、そのうち何と20例!が、術後1年以内に死んでいると いうではありませんか。肝臓の手術は、癌の手術も、移植の手術も、とてつもなく高い診療報酬を受け取ることができます。「手術は金になる」という考え方 で、患者を診ないで欲しいと、真剣に思います。
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先に書いた通り、今日の手術に参与した医師は、産科、麻酔科、小児科合わせて9名です。肝臓の手術に比し、極めて低い診療点数を見ても、決して 「金になる」手術ではありません。保険診療ですから、実際患者さんがお支払いになるのはその1/3です。そんな、金にならない診療を、こつこつと、毎日続 けている医師もいることを、わかっていただきたい。医者といえば金持ちで、外車を乗り回していると思われがちですが、そうでない医者もいるのです。
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