何故失敗を繰り返すのか? ダイエットと麻薬。
妊婦検診に通う妊婦さんで、体重の維持が難なくできる人と、とても困難な人がいます。妊娠期間中に20kgも体重が増える人がいます。それで、産後も体 重が減らないで、また次の妊娠をして、また20kg増えて、これでは堪りませんよね。何故ダイエットは、成功しにくいのでしょうか? 誰も、必要以上のエ ネルギーを摂れば、それが体重の増加につながることはわかっているのですが、それでも食べてしまうのは、「わかっているだけでは勝てない」私たちが知らな い強い敵がいることを匂わせています。
http://chibiiku.kittys.biz/ninsin/karori-.html
ダイエットの敵ははっきりしています。砂糖、脂肪、そして塩、この三つです。体重が増えすぎる人に、ご飯や麺類、ケーキなどを摂りすぎないよう に、と繰り返し注意していますが、本人はいつも「注意している」と言います。では何故?
http://www.glico.co.jp/navi/dic/dic_30.htm
ダイエットに失敗を繰り返すと、諦める、というより、自分はよほど意志が弱い人間だと、自己嫌悪に陥ることもあるかも知れません。しかし、実 は、ダイエットでは、自分の意志の力ではどうしようもないような、強敵を相手にしなければならないのです。それは、麻薬中毒に陥っているのとと同じだとい うことを知ってかからなければ、勝てない相手なのです。
まず、この話でもっとも重要なことを言っておく必要があります。私たち動物の脳の神経回路には、快感刺激を受ける行動を誘発する「報酬系」と、 不快刺激を受ける行動を抑制する「罰系」があります。そして、脳には、「報酬」を獲得し、「罰」を回避しようとする神経回路が生まれつき備わっているので す。そして、ある条件が整うと、脳内の神経 細胞から麻薬様物質(モルヒネによく似た化学物質である、エンドルフィンとか エンケファリンとか)が分泌され、私たちに「快感」とか「沈静」とかの気持ちにさせるのです。この「快 感」を再度味わいたいという思いが、行動を方向付けていき、それが習慣として固定していくところに問題があります。 この神経回路は、麻薬の常習化と全く同じプロセスによって形成されるもので、「甘いもの中毒」は麻薬中毒と全く同じ病理現象なのです。ダイエットが成功し 難い理由はここにあります。病院で相談しても、本を読んでも、ダイエットに成功しない理由は、体重増加に対して、単に摂取カロリーを減らせばいい、という 甘い作戦に基づいているからです。
今、甘い何かを食べて、それで、快感を得て、一時ストレスから解放された感覚を経験すると、またそれを経験したいという衝動が、絶えず私たちの 中にプールされていくことになります。外食や間食で得られる「甘い」感覚は決して自然の甘みではなくて、砂糖を使った人工的な甘みです。しかも、食事本来 の目的を離れて、お腹が空いていないにもかかわらず食べてしまう衝動に、駈られていることを、多くの人は経験していると思います。それがいつか習慣にな り、挙げ句の果ては、強迫行動になってしまいます。こうなれば、食べる行動は、並の意識ではコントロールできません。敵は手強いです。
麻薬中毒に限らず、アルコール中毒や、禁煙できない人、盗癖、セックス中毒もすべて、同じ機序で成立しています。麻薬中毒やアルコール中毒が治 癒し難いことは、大抵の人が知っています。ところが、自分自身の過食中毒を、病気だとは思っていないのです。
次に、私たちはヘルシーだと思っている食品に潜む罠を見落としています。例えば、パンはカロリーの高い食品とは思わないでしょうが、実は、パン という食品には結構な量の塩が含まれていることが多く、塩は食欲を亢進させ、ついつい食べ過ぎていたりします。また、マックのバーガーのバンズには、実は おいしく感じさせるために、多量の砂糖が含まれています。レストランで食べるコールスローサラダや、シーザーズ・サラダは、野菜を食べているつもりで、実 は塩と油を大量に摂取しています。
スターバックスのストロベリー・クリーム・フラペチーノには、小さじ18杯の砂糖が入っています。それにクリームが加わりますから、摂取カロ リーは柔なダイエット効果をぶっ飛ばす威力を持っています。患者さんがダイエットをしていると言っていても、間食にこんなものを食べて、それを申告しない ならば、私たちのアドバイスは何の意味もありませんよね。
ダイエットの敵は、スーパーやコンビニのスナック・フードとファーストフードです。すべてアメリカ式の食品です。カルビーのポテトチップス 90g一袋は約500kcalです。それとポテトチップスは、炭水化物と油と塩以外の何者でもないことを知っておかなければなりません。じゃがいもは野菜 ですが、ポテトチップスに加工されると、それはもう野菜ではありません。ビタミンCの含有量はゼロです。芋の水分はすべて油に置き換わっています。揚げ油 の脂質とまぶした食塩のおかげで、食べ始めたら、一袋全部食べるまで止まりません。最後に指まで舐めるのが普通ではありませんか? ついでにマックのフラ イド・ポテトのMも500kcal近くあります。マックではポテトだけじゃあ済まないですよね。コカコーラ500mlで、225kcalあります。コーラ は水に砂糖と炭酸を混ぜただけの飲み物で、マックの利益率は90%です。辞められませんよね。マックは儲けるために、「水を出さないよう」通達を出してい ます。アメリカ式でかっこいいなんて、思ってませんでしたか? マックへ行くときは、特にお子さんを連れて行くときは、どうぞお水を持参して下さい。
参考までに、カルビーの「ポテトチップス・うすしお味」の成分ですが、一袋85gで476kcal、脂質30.3g、ナトリウム313mg(食 塩相当0.8g)です。一方、同じくカルビーの「ポテトチップス・コンソメパンチ」は、一袋75gで413kcal、脂質26.5g、ナトリウム 376mg(食塩相当1.0g)でした。比較のためにイトウ製菓の「チョコチップクッキー」では、一袋90gで468kcal、脂質24.5g、ナトリウ ム219mg、また亀田製菓の「ハッピーターン」という揚げ煎餅では一袋たった50gで、253kcal、脂質12.1g、ナトリウム432mg!、食塩 相当1.10g!です。
ごらんの通り「うすしお味」と言っても、名ばかりです。意外と思われるでしょうが、チョコチップクッキーは、砂糖以外に、大量の脂質と塩分を含 んでいることです。おいしく感じさせるために(つまり売るために)砂糖、脂質、塩を多量に使うのが食品メーカーの常套戦略です。私たちは、自然の甘み、脂 質、塩辛さからはほど遠い、殺人的な味付けに、脳が麻痺させられて、お腹が空いてもいないのに、一時の「快感」を得るために、大量のスナック菓子を毎日食 べさせられています。麻薬患者と同じパターンです。これが毎日繰り返したら、結果が自分の体重に跳ね返ってくることは、火を見るよりも明らかなのですが、 人格崩壊の危険を無視する麻薬患者と同じように、食べずにおれないよう、習慣付けられていくのです。
さらに、食品メーカーは売ることに貪欲です。渋谷食品の「芋ケンピ」には、「深層水使用」と書いてあり、亀田製菓の「サラダうす塩」には、「な んとかの天塩使用」と書いてあり、またカルビーの「ポテトチップス・うす塩味」には「石垣の塩」使用と書いてあります。消費者の健康志向に訴えかけるメッ セージですが、体に入れば、塩は塩、水は水です。なんだか体によさそう、という幻想に、今食べているカロリー、脂質、食塩のことを忘れさせられているので す。食品メーカーは、私たちが自分で自分をだまして、余分な糖、脂肪、塩を摂らせる手段を、日夜研究しています。
http://muuum.com/calorie/1165.html
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ダイエットの敵ははっきりしています。砂糖、脂肪、そして塩、この三つです。体重が増えすぎる人に、ご飯や麺類、ケーキなどを摂りすぎないよう に、と繰り返し注意していますが、本人はいつも「注意している」と言います。では何故?
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ダイエットに失敗を繰り返すと、諦める、というより、自分はよほど意志が弱い人間だと、自己嫌悪に陥ることもあるかも知れません。しかし、実 は、ダイエットでは、自分の意志の力ではどうしようもないような、強敵を相手にしなければならないのです。それは、麻薬中毒に陥っているのとと同じだとい うことを知ってかからなければ、勝てない相手なのです。
まず、この話でもっとも重要なことを言っておく必要があります。私たち動物の脳の神経回路には、快感刺激を受ける行動を誘発する「報酬系」と、 不快刺激を受ける行動を抑制する「罰系」があります。そして、脳には、「報酬」を獲得し、「罰」を回避しようとする神経回路が生まれつき備わっているので す。そして、ある条件が整うと、脳内の神経 細胞から麻薬様物質(モルヒネによく似た化学物質である、エンドルフィンとか エンケファリンとか)が分泌され、私たちに「快感」とか「沈静」とかの気持ちにさせるのです。この「快 感」を再度味わいたいという思いが、行動を方向付けていき、それが習慣として固定していくところに問題があります。 この神経回路は、麻薬の常習化と全く同じプロセスによって形成されるもので、「甘いもの中毒」は麻薬中毒と全く同じ病理現象なのです。ダイエットが成功し 難い理由はここにあります。病院で相談しても、本を読んでも、ダイエットに成功しない理由は、体重増加に対して、単に摂取カロリーを減らせばいい、という 甘い作戦に基づいているからです。
今、甘い何かを食べて、それで、快感を得て、一時ストレスから解放された感覚を経験すると、またそれを経験したいという衝動が、絶えず私たちの 中にプールされていくことになります。外食や間食で得られる「甘い」感覚は決して自然の甘みではなくて、砂糖を使った人工的な甘みです。しかも、食事本来 の目的を離れて、お腹が空いていないにもかかわらず食べてしまう衝動に、駈られていることを、多くの人は経験していると思います。それがいつか習慣にな り、挙げ句の果ては、強迫行動になってしまいます。こうなれば、食べる行動は、並の意識ではコントロールできません。敵は手強いです。
麻薬中毒に限らず、アルコール中毒や、禁煙できない人、盗癖、セックス中毒もすべて、同じ機序で成立しています。麻薬中毒やアルコール中毒が治 癒し難いことは、大抵の人が知っています。ところが、自分自身の過食中毒を、病気だとは思っていないのです。
次に、私たちはヘルシーだと思っている食品に潜む罠を見落としています。例えば、パンはカロリーの高い食品とは思わないでしょうが、実は、パン という食品には結構な量の塩が含まれていることが多く、塩は食欲を亢進させ、ついつい食べ過ぎていたりします。また、マックのバーガーのバンズには、実は おいしく感じさせるために、多量の砂糖が含まれています。レストランで食べるコールスローサラダや、シーザーズ・サラダは、野菜を食べているつもりで、実 は塩と油を大量に摂取しています。
スターバックスのストロベリー・クリーム・フラペチーノには、小さじ18杯の砂糖が入っています。それにクリームが加わりますから、摂取カロ リーは柔なダイエット効果をぶっ飛ばす威力を持っています。患者さんがダイエットをしていると言っていても、間食にこんなものを食べて、それを申告しない ならば、私たちのアドバイスは何の意味もありませんよね。
ダイエットの敵は、スーパーやコンビニのスナック・フードとファーストフードです。すべてアメリカ式の食品です。カルビーのポテトチップス 90g一袋は約500kcalです。それとポテトチップスは、炭水化物と油と塩以外の何者でもないことを知っておかなければなりません。じゃがいもは野菜 ですが、ポテトチップスに加工されると、それはもう野菜ではありません。ビタミンCの含有量はゼロです。芋の水分はすべて油に置き換わっています。揚げ油 の脂質とまぶした食塩のおかげで、食べ始めたら、一袋全部食べるまで止まりません。最後に指まで舐めるのが普通ではありませんか? ついでにマックのフラ イド・ポテトのMも500kcal近くあります。マックではポテトだけじゃあ済まないですよね。コカコーラ500mlで、225kcalあります。コーラ は水に砂糖と炭酸を混ぜただけの飲み物で、マックの利益率は90%です。辞められませんよね。マックは儲けるために、「水を出さないよう」通達を出してい ます。アメリカ式でかっこいいなんて、思ってませんでしたか? マックへ行くときは、特にお子さんを連れて行くときは、どうぞお水を持参して下さい。
参考までに、カルビーの「ポテトチップス・うすしお味」の成分ですが、一袋85gで476kcal、脂質30.3g、ナトリウム313mg(食 塩相当0.8g)です。一方、同じくカルビーの「ポテトチップス・コンソメパンチ」は、一袋75gで413kcal、脂質26.5g、ナトリウム 376mg(食塩相当1.0g)でした。比較のためにイトウ製菓の「チョコチップクッキー」では、一袋90gで468kcal、脂質24.5g、ナトリウ ム219mg、また亀田製菓の「ハッピーターン」という揚げ煎餅では一袋たった50gで、253kcal、脂質12.1g、ナトリウム432mg!、食塩 相当1.10g!です。
ごらんの通り「うすしお味」と言っても、名ばかりです。意外と思われるでしょうが、チョコチップクッキーは、砂糖以外に、大量の脂質と塩分を含 んでいることです。おいしく感じさせるために(つまり売るために)砂糖、脂質、塩を多量に使うのが食品メーカーの常套戦略です。私たちは、自然の甘み、脂 質、塩辛さからはほど遠い、殺人的な味付けに、脳が麻痺させられて、お腹が空いてもいないのに、一時の「快感」を得るために、大量のスナック菓子を毎日食 べさせられています。麻薬患者と同じパターンです。これが毎日繰り返したら、結果が自分の体重に跳ね返ってくることは、火を見るよりも明らかなのですが、 人格崩壊の危険を無視する麻薬患者と同じように、食べずにおれないよう、習慣付けられていくのです。
さらに、食品メーカーは売ることに貪欲です。渋谷食品の「芋ケンピ」には、「深層水使用」と書いてあり、亀田製菓の「サラダうす塩」には、「な んとかの天塩使用」と書いてあり、またカルビーの「ポテトチップス・うす塩味」には「石垣の塩」使用と書いてあります。消費者の健康志向に訴えかけるメッ セージですが、体に入れば、塩は塩、水は水です。なんだか体によさそう、という幻想に、今食べているカロリー、脂質、食塩のことを忘れさせられているので す。食品メーカーは、私たちが自分で自分をだまして、余分な糖、脂肪、塩を摂らせる手段を、日夜研究しています。
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