京の路地から From Kyoto with Love

Why don't you visit Kyoto to meet something new? 京都は私の空気、水のようなもの。新しい京都、古い京都。その中で、日々綴った、現代の枕草子。

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Location: 京都市, 京都府, Japan

悪戯な好奇心の猿一匹、飼っています。Keeping a curious monkey in my mind.

Mar 21, 2007

招き猫


 Found an inviting cat figure on a roof। Lucky cats are popular in Japan but one on the roof is quite rare।

 日本人は招き猫が好きです。食堂や銭湯、その他お店の店先などに気がつけばさりげなく、私たちをみつめる姿に目が止まります。猫好きならずとも、一家に一 体くらいはお持ちではないでしょうか? 最近では日本以外のアジア諸国でも売られて入るようで、とくに中国ではまるで自国のオリジナルのような待遇です。
  招き猫の起源は170年前の江戸にあると言われていますが、 「中国の古代に、猫が顔をこする際に前足が耳よりあがると客がくるという俗信が記録されて」いるそうですから(http: //www.khmhm.com/nako11.html)、発想はやはり中国ものなのかも知れません。わが国では猫そのものが大陸から伝わったのが奈良 時代のこととかで、平安時代の宇多天皇の日記「寛平御記(かんぴょうぎょき)」に飼い猫の記述がみられるようです。
 宇多天皇が奇跡の即位に至る 以前、その不遇をかこつ相手が、飼っていた黒猫だったということで、猫は帝位を呼ぶラッキーなペットであったということになりそうです。宇多天皇が重用し たのが他でもない菅原道真公でした。管公が猫を愛したという記録はありませんが、管公を慕って太宰府に飛んだという飛び梅の咲く菅大臣神社のすぐ近くの民 家の屋根に、珍しい招き猫が鎮座しています。

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Mar 11, 2007

フランソア喫茶室の大空


 We find many coffee shops in Kyoto, where used to be gathered young people, talking about politics and लोवे.(http://www.onozomi.com/kaiwa/furansoa01.html)

  京都の喫茶店はがんばっています。東京、大阪では時代の波に乗り、手軽なカフェが全盛で、忙しい現代人のちょっと一休み、にピッタリです。個人的な好みで は西木屋町四条下がるにある「フランソア喫茶室」が京を代表する名店だと思います。知る人ぞ知る、京の老舗で、昭和9年創設、平成14年には国の有形文化財に 指定されました。かつては学生などが集って、政治や恋愛の論議に花を咲かせたようです。バロック風の内装と照明を落とした雰囲気、ドームの天井、レプリカ のモナリザは今も不変で、気を遣わず、落ち着けます。表の看板は景観に留意して小さめになってるそうです。コーヒーはクリームを浮かべて供 されるパリ風で、550円。
 このお店のマダムは去る平成14年、京都大学創立105年の式典に招待を受けたと聞いています。三高から京大へ、学生や教授に憩いの場を提供し、そのように京都の文化の創造に与った歴史を物語るエピソードです。
  もう10年以上も前のある昼下がり、私は路傍に傷ついた雀を一羽携えて、コーヒーをいただきに立ち寄っていました。ある拍子にその雀が、お店のドーム天 井に向け飛び立ってしまいました。それは雀にとって遥かな大空だったのでしょう。当時男性のウェイターがおられて、手伝って下さって、無事雀を保護したこ とがありました。今思えば、恥ずかしい思いでです。
 過日この店で英気を養った若ものたちも、そのドームを、来る日の自分にとっての大空と仰いでいたのかも知れません。

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